| M様邸は新築時は平屋だったものを途中で何度も増改築し、2階建になっている築20数年を経過した木造の戸建でした。依頼主は60代の奥様(主婦)、ご家族は大学の先生のご主人とお2人で、3人のお子さんは皆独立されていました。
初回に伺ったのは9月でしたが、プランに1週間、その変更や追加の打ち合わせに毎回6、7時間の打ち合わせが10回以上はあり、内容が固まったのは11月初旬のころでしたが、その時点で出されたご主人の条件は年内完工という厳しいものでした。範囲はLDKだけで床暖房も含む結果750万くらいの工事だったので、一瞬青ざめましたが、もう後には引き下がれないので、大車輪で準備を始め、11月20日に着工しました。
当初から奥様のキッチンに対するこだわり、家に対する細部にいたるまでのこだわりは実際に目の前で工事が始まったことでますます加速し、着工後も次々と追加が出てくるので、期限付きの現場だけに担当者も施工サイドも毎日ビクビクものでした。反面、住みながらの水廻りの工事というハードな工程を担当者のみならず現場の職人ひとりひとりにまで行き届いた気遣いをしていただきながら、明るく乗り切られた奥様のバイタリティには感心させられました。
ご要望は
@ 孤独なキッチンはもういやなので、お友達や生徒さんたち(お人形作りの教室をされていました)とおしゃべりしながら作業の出来る対面式にしたい。
A 真ん中の4畳半和室は今までは掘り炬燵が便利だったが、奥様の膝が悪くなって、たち座りが不便になってきた。大勢座れるテーブルでのダイニングにしたい。
B 家事室は現状でもとてもべんりなので、今後も使いたい。
C 現在は2階に洋服類を収納しているが、ちょっと外出などのときに不便なので、1階に納戸も兼ねたクローゼットが欲しい。
D リビングは内装だけの変更でよいが、床暖房や照明などを好きで集めたクラシックな家具や置物に合わせて、こだわりたい。
E キッチンの熱源をガスにするか、IHにするかで悩んでいる。
担当者ご提案
奥様のご希望の、現在の家事室をキッチンにするという案は、構造上移動や撤去の出来ない柱があるので無理ですが、代わりにキッチンを南東に持ってきて、キッチン、ダイニング、リビングを一直線上に持ってきて、リビングとダイニングの間は大きく開口を取って、上吊りの3枚引き戸で間仕切りも可能にする、というものでした。もちろん、床暖房はキッチン流し前、ダイニング、リビングと3ヶ所設置しています。
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